社会福祉は、社会的弱者と言われるようなハンデを抱える人を支える制度のことで、児童福祉、高齢者福祉、母子及び父子並びに寡婦福祉、そして障害者福祉の4つで構成されています。障害者福祉は身体的、知的、精神的な障害を抱えている人をサポートし、自立を支援するための制度です。

身体障害は目が見えない視覚障害、耳が聞こえない聴覚障害、手足など動作に関する部分を失った肢体不自由などに分けられます。知的障害は、18歳までに知的機能の障害が見られる状態を指しますが、日常会話の理解力が足りなかったり、計算が苦手だったり、マルチタスクの行動が極端に苦手だったりと、障害の現れ方にはかなり個人差があり、障害を持っていることが分かりにくい人も珍しくはありません。精神障害はうつ病、双極性障害などの精神的な病気により生じる障害のことですが、精神的な病気を発症するイコール精神障害とは限りません。たとえ精神的な病気を発症しても、投薬などにより日常生活に支障をきたしていなければ精神障害ではありませんが、精神的な病気により感情をコントロールできなかったり、社会生活を送るのが難しかったりと、多大な悪影響が出ていれば精神障害と見なされます。

このような各種の障害を抱えている人が健やかに生きていけるよう、サポートするのが障害者福祉の仕事です。障害者福祉に分類される仕事は数多くありますが、代表例として挙げられるのは、日常生活を送るのが難しい人の自宅を訪れて各種の介護を行う居宅介護、対象者が一人暮らしをできるようサポートする自立生活援助、働きたいと願う人が職に就けるよう訓練を行う就労移行支援などです。